Kenevo ケネボ
試着をご希望の際は、担当の義肢製作施設へご相談ください。
低活動ユーザーに最適
超高齢化社会の日本に置いて、切断者の安定性へのニーズは年々高まっています。
Kenevoは、低活動ユーザーや高齢で安定感を必要とするユーザーにとって安心のアシスト機能を搭載しています。日常的に発生する座り動作や、立ち上がり動作を安全に、そして楽にしてくれます。
機械式の膝継手では、多種多様な機能を搭載する事は不可能ですが、コンピューター制御だからこそユーザーの可能性を制限する事なく、安定性を提供する事ができます。
生活環境や状況の変化に応じて、適した歩行モードに随時切替が可能なため、リハビリ段階での使用にも適しています。
Kenevoの技術
Kenevoのコンピューター制御
Kenevoは、歩行中すべての期間(立脚相と遊脚相の両方)をコンピューターで制御しています。
複数のセンサーで、座ろうとしているのか、立ち上がろうとしているのか、遊脚相に切替わるタイミングや膝の角度など、様々な情報を常に監視(1秒間に100回)しています。
これらの情報を総合的に判断し油圧シリンダーを制御しています。
選べる歩行モード
Kenevoには4種類の歩行モードが搭載されています。
訓練初期から、日常生活においてできる事が増えた時など、歩行モードを切替えて生活状況に合わせることができます。
環境に合わせて切り替えができるため、生活の幅も広がります。
コンピューター制御だからこそ実現できる機能です。
歩行モードの選択は、専用の調整ソフトで行います。
各歩行モードの詳細は「歩行モード」を参照ください。
アシスト機能
座る時に最後までしっかり効く油圧抵抗、立ちあがり動作時に途中でロックするなど、動作中にも安定性を担保する機能です。
さらに介助者の負担も軽減してくれます。
アシスト機能の詳細は「アシスト機能」を参照ください。
Kenevoの歩行モード
ユーザーの状況や生活環境に応じて、歩行モードをA/B/B+/Cの4種類から選択する事ができます。
訓練初期から、日常生活においてできる事が増えた時など、歩行モードを切替えて生活状況に合わせることができます。生活の幅が広がります。
歩行モードの選択は、専用の調整ソフトで行います。
歩行モードA:ロック
遊脚相に切替わらないロック膝モードです。
歩行訓練の初期段階で使えば、義足に荷重をかける自信がつきます。
ロックの解除は、荷重して膝継手が後傾する(座位動作を開始する)ことで座り動作を検知し、膝が曲がり始めます。ケーブル操作でのロック解除が困難な方でも使いこなすことができます。
もちろんアシスト機能は有効ですので、座り動作や立ち上がり動作も安心して行えます。
歩行モードB:セミロック
立脚相では膝が完全伸展位でロックしています。遊脚相へは、下腿の傾きや荷重の掛かり方などを検知して切替わります。
立位の安定性は確保しつつ、足を振って歩くことで身体への負担を軽減でき、歩容の改善にもつながります。
立っている時に膝折れの心配がないため、立ち仕事も安心です。
歩行モードB+:セミロック バウンシング付
歩行モードBの機能に加えて立脚相で最大10°曲がります(バウンシング)。10°以上は曲がらないので膝折れの心配がありません。
膝が曲がる(バウンシングする)ことで、歩行時に踵接地時の衝撃を吸収してくれます。
さらに坂道の上り下りもしやすくなります。
膝が曲がることで股関節も曲げることができ、立っている時も身体をリラックスさせることができます。
歩行モードC:イールディング
セミロックでの歩行に自信がついてきたら、イールディングを選択することもできます。
イールディング機能を使えば、階段を交互に降りることができます。
それぞれのアシスト機能は有効なため、座位動作、立位動作に不安のある方でも安心です。
また膝を曲げた状態で静止すると、屈曲方向にロックする機能も搭載されています。立ち話や信号待ちでも立位の安定性が得られ、健側の負担を軽減します。
歩行スピードはゆっくり歩きに対応しています。
Kenevoのアシスト機能
座位動作アシスト機能
膝の屈曲角度が深くなるにつれて、油圧抵抗が増加します。
曲がりはじめは滑らかに、そして座位動作の最後までしっかりサポートしてくれます。
どすんと落ちてしまう事がなく、低活動ユーザーにも安心なアシスト機能です。
さらに義足に安心して荷重をかけることができ、健側の負担軽減にもつながります。
立位動作アシスト機能
立ち上がり動作において、膝の屈曲角度が45°以上で立ち上がり動作を中断した場合、その位置で屈曲方向にロックします。
途中で休憩してから、ゆっくり立ち上がる事ができます。例えば、前方にある取っ手や手すりなどを掴み、身体を引っ張り上げることで立位をとる事もできます。
膝の屈曲角度が45°以下で立ち上がり動作を中断した場合、抵抗値を伴なってゆっくり曲がります。どすんと落ちてしまう事がありません。
一度に立ち上がる事が大変な方でも安心なアシスト機能です。
車いす機能
座った状態から、膝を45°以上伸ばすと、その位置で膝はロックします。車いすを健側で漕ぐ際に、義足が邪魔になりません。
訓練初期など車いすと併用される場合に便利な機能です。
膝を少し伸ばすか、壁などを足部で蹴ることでロックは解除されます。
電池容量
kenevoはリチウムイオン電池を内蔵しています。
航空機での移動において、容量の確認を受けた際には、下記をご案内ください。
品番:3C60
品名:kenevo(ケネボ)
バッテリーのWh:11Wh
シリンダー内オイルの引火点:引火性のオイルではないシリコーン系のオイル
充電
充電口はKenevoの後方にあります。
マグネット式で非常に扱いやすい構造です。
1回の充電で丸1日使用が可能です。
必ず毎日充電を行ってください。
【バッテリー残量の確認方法】
・コックピットアプリで確認することができます。
・膝継手を180°回転させると、残量を知らせるビープ音がなり、その回数で残量を確認することができます。
【充電がなくなった場合】
複数回の警告(ビープ音とバイブレーション)の後、自動的に安全なモード(膝折れしにくい状態)に切替わります。
充電器
Kenevo用の充電器です。4E70をKenevoのレシーバーとマグネット接続し充電します。4E70のLEDライトで、充電状況が判別できます。
【重要】
充電は +5°C ~ +40°C内で行ってください。
範囲外の場合は、Kenevoが4回の短いビープ音を約20秒間隔で発します。
正常に充電が行えません、ご注意ください。
オットーボック社製のコンピューター制御パーツを、2台を同時に充電することができます。
両側C-Leg4/Kenevoの大腿義足の方や、ジニウム/C-Leg4とメリディウムの組合わせでお使いの片側大腿義足の方、両側下腿義足でメリディウムをお使いの方に有効です。
*両側ジニウムの充電にはお使いいただけません。
USB接続で、充電する事ができます。
充電器と、充電器接続側のケーブルを接続して使用します。
対象製品:ジニウム / ジニウムX3 / C-Leg4 / Kenevo / メリディウム / 筋電義手マイオボック
構成パーツ
センサーが内蔵された専用のチューブアダプターです。
本体のケーブルと、チューブのケーブルを接続して使用します。
Kenevo専用のプロテクターです。
Kenevoを保護し、滑らかなシルエットで綺麗に仕上げることができます。後方に充電口があいてるため、そのまま充電が可能です。
フォームカバー3S26と組合せる事が可能になりました。専用ツール4X633、と組合せて製作します。外観をより自然に仕上げる事ができます。
Kenevo コンピューター制御膝継手
Kenevoの関連情報
Kenevoをお取扱いいただく義肢装具士の方には「ライセンスセミナー」を受講いただき、技術を習得していただいております。
Kenevoの様々な機能を使いこなすために、歩行モード別にご覧いただける歩行トレーニング動画です。
新たにKenevoに搭載された「自転車エルゴメーター機能」と「義足装着機能」に関する動画をご覧いただけます。